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踊る大捜査線とウェンガー

ウェンガーは元来ナイフのブランド。時計が誕生したのは1990年代初めです。スイスの老舗時計ブランドに比べれば歴史は浅いものの、ナイフで培った実力派ブランドが展開する時計はなかなかのもの。ウェンガー愛好家の輪をぜひとも広げたいものです。

1997年、フジテレビ系列で放映された織田裕二さん主演の連続テレビドラマ「踊る大捜査線」(おどるだいそうさせん)。90年代の大ヒットコンテンツのひとつとして知られており、その後の映画や、本編のサブキャラクターを主役に抜擢したスピンオフ作品シリーズも軒並み大ヒットしました。

当時のテレビドラマが世の中のトレンドに与える影響は、たいへん大きく、主人公が着用している洋服やバッグが飛ぶように売れる状況が数多くありました。腕時計も、その最たるもののひとつ。劇中で織田裕二さんが好演した青島刑事が使っていた腕時計、それがウェンガー「70725」モデルです。作品のヒットでウェンガー腕時計も大ヒット。ベルトをカーキのナイロンベルトに付け替えて青島刑事になりきる人が映画ヒット当時に続出しました。

ところが、この「70725」モデル、数回文字盤デザインのマイナーチェンジをしており、今現在では「70725」モデル自体が廃盤となって入手困難に。インターネットオークションなどでも定価以上の価格で取引されるといった現象まで起こりました。 特に価値があるとされるのは、「S.A.K.モデル」、「初期青島」、「正統派青島」などと称される「70725」です。

特徴としては、12時位置に「S.A.K.DESIGN」、3時位置に「CHRONOGRAPH QUARTZ」、9時位置に「SWISS 100M」と印字があります。また、「WENGER」のロゴやスイス国旗の十字デザインも現行モデルのウェンガーとは若干の違いがあります。 次に価値があるとされるのは、俗に「片文字」と言われる「70725」です。このモデルの特徴はその名の通り3時位置に「CHRONOGRAPH QUARTZ」と片側だけに印字があること。このモデルもウェンガー腕時計ファンにとっては希少価値があると評価されています。

「70725」が廃盤となって後のデザインを継いだのが「70825」。同じ「70825」の品番でもブラウンレザーベルトや、NATOベルトがついた数量限定モデルが発売されており、「70725」を買い逃してくやしい思いをしているマニアックなユーザーをも引き続き取り込んで、ウェンガーファンを増やしているという状況です。

今現在では、当時の「70725」、特に「S.A.K.モデル」は本当に入手困難ですが、地方の小さな時計店がひそかにデッドストックとして倉庫に眠らせている場合などもありますので、ウェンガーファンの方のみならず、「踊る大捜査線」ファンの方、織田裕二さんのファンの方は町の時計屋さんに足を運んでみてはいかがでしょうか。

柳の下に二匹目のドジョウを狙うかのように、ウェンガーはその後も「海猿」モデルと言われる型番がヒットしました。その型番とは、「70731」、「70705」、「70724」。俳優の伊藤英明さんが仙崎大輔役を好演したことで大ヒットした映画、「海猿」。その中で使われていた腕時計、それがウェンガー「70731」モデルです。

作品のヒットでウェンガー腕時計もヒット。「踊る大捜査線」の二匹目のドジョウを狙ったかのようにケース裏面に海猿ロゴを入れたリミテッドエディションがオリジナルグッズとして雑誌等で紹介されることもありました。 「70731」のみならず、藤竜也さん演ずる海上保安大学校の教官・源太郎が着用したとされている「70775」、「70724」のウェンガーも大ヒットとなりました。

特にこの「コマンドクロノスペシャル」のシリーズは、スイスマウンテンコマンドのロゴが縫いつけられたベルトにも人気が集中し、ベルトのみを買い求めて自分の腕時計に付け替えるといったウェンガーファンの方も多くいました。 「70705」、「70724」の両モデルもカレンダーの表示が白ではなく黒であったり、スモールセコンドなどの針も白ではなく黄色であったり、12時位置のスイス国旗の十字デザインが若干変わっていたりと、同じ品番でデザインのマイナーチェンジがありました。

「70725」ほどのブームにはならなかったため同じ品番で若干違うデザインが市場に流通している人は本当にウェンガーのことをよく知るファンに限られましたが、それでも卸業者や小売業者のB TO Bレベルでは、そういったマニアックなファンの方々のために黄色の秒針のものだけを選んで仕入れをするといった業界内での希少モデルの取り合いが起こりました。

もし「海猿」モデルをすでに入手している方がいらっしゃれば、若干のデザインの違いで意外とそれが業界内での「激レア」モデルである可能性もありますので、少し時計を当時のパンフレットなどと比べて眺めてみてはいかがでしょうか。

パンフレットやカタログ等に掲載されているウェンガーがすべて定番で日本に定期的に輸入されているかと言えば、そうではないモデルも多くあります。輸入も市場での人気に左右されるので、需要が多いのに品薄で入荷が大幅に遅れたり、逆に新作のデザインに惚れ込んでバイヤーが大量に入荷したはいいものの売り上げがふるわずあえなく廃盤になる場合があります。 「こんなにかっこいいデザインなのになぜ廃盤なのか」と、小売業のバイヤーを残念がらせたモデルや、少量生産の限定品、コラボモデルなどウェンガーの隠れた名品たちは数多くあります。

もちろん、正規輸入品だけを扱う店舗にしか入手できない特別モデルなども存在します。「踊る大捜査線」や「海猿」モデルだけではない、というウェンガーのディープな世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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「壱品屋さん」の取り扱う腕時計ブランドについてのこぼれ話や、時計工場見学の様子をつづっています。
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